2007年05月07日

社会起業家のための政策分析入門G  『“殺されない”ためのリーダーシップ論』 服部 崇(APEC)

社会起業家は、目的達成のために組織や社会の中でリーダーシップを発揮しようとする。しかし、現実には様々な段階で各方面からの反対に出会うことが多い。社会起業家は、現状を打破し理想を実現するために行動することには危険が伴うことを知るべきである。社会起業家は(文字通りあるいは抽象的な意味で)“暗殺”される、“抹殺”される危険に晒される。いかにしてこの危険を回避し、リーダーシップを発揮するか。今回は、“殺されない”ためのリーダーシップとは何か、について考察する。続きを読む
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 『 地方都市と映画 第1回:映画館編』   児玉 徹(九州大学)

【1】はじめに
 本稿が目指すところは、現代社会における地方都市が抱える課題の 諸相を概観し、その解決策を探ることにある。とはいえ、その抱える課題は多種多様であり、本稿にて全てを網羅的に語りつくすことは、筆者の力量に余るものである。よって本稿では、それら多種多様な課題の中でも、「文化」に関連することに焦点を絞ってみたい。といいながら、さらに、この「文化」自体、(英国の人類学者エドワード・タイラーの有名な定義を持ち出すまでもなく)、ともすれば人間社会におけるあらゆる事象を包含しかねない「ブラックホール」のような代物であり、「地方都市における『文化』に関連した課題」というテーマ設定自体が、取り扱う問題を際限なく広げてしまう危険性を秘めている。
 そこで本稿では、この「文化」の範疇に含まれるものとして一般的に位置付けられている「映画」という創作物に焦点を絞って、「地方都市」と「映画」という2つのキーワードを結び付けることによって見えてくる地域社会の現状と課題、その解決に向けた取組みを、4回シリーズで概観してみたい。続きを読む
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社会を変える力 ―国際協力の現場から見る「ソーシャル・イノベーション」 ― B  『お金になる木の発見』  岡市 志奈

 ネパールの山村では、良いことも悪いことも一瞬のうちに広がる。新聞やテレビの代わりに、口コミネットワークが非常に発達しているからである。2000年、私たちが訪問した村々では、「アルゲリ」ブームが起こっていた。アルゲリとは、ネパールに自生するジンチョウゲ科の低木で、茎の繊維は紙の原料として利用できる。日本では、枝が三つに分かれていることからミツマタ(三叉)の名で知られ、和紙や紙幣の原料として使われている。今回は、ネパールの山村で吹き荒れたアルゲリ旋風を紹介したい。続きを読む
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 日本の伝統的「社会起業家精神」:『グンゼ』   服部 篤子『(CAC・立教大学大学院

 グンゼ株式会社の創業地である、京都府綾部市を訪れた。今は山間の地方都市だが、昭和初期に建てられた趣のある社屋、大正時代の建物は記念館に、100周年記念にかつての倉庫を改造した立派な博物苑、そして工場がある。株主総会を開催する講堂には、歴代の社長の肖像画があった。創業者波多野鶴吉は、この地域の蚕糸業振興のために「郡是製糸株式会社」を設立した。当時の何鹿「郡」の「是」−(方針、進むべき道)を見据えた起業の精神が社名にこめられている。110年前、明治29年、どのような想いで創業したのかを知り、そして、その精神がグローバル企業となった今もグンゼに受け継がれていることを認識する機会を得た。社会起業家精神は、日本企業の歴史に学ぶことができるのではないか。続きを読む
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『エコ・レゾナンスでグリーン直接金融に乗り出そう」B』   坂本 忠弘(元財務省)

第三回
(直接投資を広げていくために)

 意志を込めた投資をしたいと考える個人投資家にも、様々幅があるところと思う。一定の利回りはやはり期待したいという人。よい事業であれば金銭的な利回りはあまり期待しないという人。場合によっては元本が下回るリスクも覚悟するという人。寄付の感覚で社会への投資をしたつもりで元本の償還もあまり期待しないという人。
もちろん、同じ人でも、時々の状況や投資の対象により、ポジションは異なるものと思う。
間接金融は、極端な言い方をすれば、「おまかせ」「まるなげ」のお金の託し方である。しかし、さりとて、全ての人が全てのお金について、直接金融で個々に判断してお金を投じていくことも、現実的にはとても大変であり難しい。
直接金融を広げていくためにポイントとなると考えられる要素を三つ挙げてみたい。
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2006年11月15日

<NO.8> 2006年 秋号 目次

社会起業家の実際

社会を変える力
―国際協力の現場から見る「ソーシャル・イノベーション」―
Aネパールの山奥で起こる波』
岡市 志奈(独在住)

市井のソーシャルイノベーター達F
「社会起業家を輩出する社会のしくみ」』
吉田 信雄(神奈川県) 

  
社会起業家と支援、資金

社会起業家の現代的役割〜社会起業家世界フォーラムに出席して〜
金田 晃一(CSOネットワーク)

地域でつながるコミュニティ・ファンド        
(「エコ・レゾナンスでグリーン直接金融に乗り出そう」A)
坂本 忠弘(元財務省)

社会起業支援を考えるD−ビジネスと社会価値のバランス
服部 篤子(CAC)

文化芸術にみる社会起業家

ノーマライゼーションへの二つの戦略
比留間雅人(シンクタンク)

福岡「アートをたずねる月」
〜地方都市におけるアートビジネスの可能性(前編)
高木 崇雄(Gallery Foucault++代表)

社会起業家のための政策分析入門F
政策の分析技法
服部 崇(APEC)
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<NO.8> 社会を変える力 ―国際協力の現場から見る「ソーシャル・イノベーション」― Aネパールの山奥で起こる波

岡市 志奈

ノーベル平和賞が、バングラデシュのグラミン銀行とムハマド・ユヌス氏に贈られることが決まった!同氏は、小さなチャンスさえあれば農村女性も貧しい生活から脱却できると確信し、民間銀行の「常識」を覆す無担保小規模融資の仕組みを生み出した。今では、世界各地でこの仕組みが活用されており、国際協力の分野では最大のソーシャル・イノベーションといえる。貧困の悪循環から脱出するのが難しい途上国だからこそ、より大胆なソーシャル・イノベーションが必要とされているのかもしれない。今回は、ネパールの山村で起こっている変化を紹介したい。

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<NO.8> ノーマライゼーションへの二つの戦略

比留間雅人

ぼくのこの担当連載の主旨は、日本各地にある個人ホールオーナーを見つけてきて話を聞き、その取組みの中から、「文化」をめぐる社会的課題や、芸術というトコトン私的な趣味が社会と切り結ぶ局面、あるいは「事業」一般のそもそものありよう・・・等々をゆるく愚直に見ていきたい、というものであります。


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<NO.8> 社会起業家の現代的役割

金田晃一

世界各国から約600名の参加者を集め、2006年3月29-31日、英国オックスフォード大学サイード・ビジネススクールにて、第3回“Skoll World Forum on Social Entrepreneurship”(スコール財団主催・社会起業家世界フォーラム、以降、「フォーラム」)が開催された。一般的に、社会起業家とは「社会システムへの変革を通じて、社会的課題を解決するために事業を行う人々」と定義されるが、本稿では、参加者の発言を軸に、社会起業家像、また、その現代的役割について考えてみたい。


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<NO.8> エコ・レゾナンスでグリーン直接金融に乗り出そう 第二回

坂本 忠弘(元財務省)

○ 地域でつながるコミュニティ・ファンド

 自分ひとりで具体的な投資先の選定やリスクの負担を負うことなく、自らのお金の行き先について何らか意志の込めた選択を行いたいというものの受け皿として、コミュニティ・ファンドが各地で広がりつつある。
 地域やテーマを定めて趣旨に賛同する者が資金を拠出し、資金の提供の対象は必ずしもメンバーであることに限定せず、よいと考える事業を選んで出資または融資をするものである。寄付を原資として、収益性のない活動を行う団体などに助成するものもある。

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